公益社団法人 信和会 京都民医連第二中央病院

特集2 大丈夫?気になるなら…泌尿器科で“スッキリ”解決

あすかい病院 泌尿器担当医
宗宮 伸弥
担当日:水曜日

泌尿器の悩み、一人で抱えず気軽にご相談を

排尿に関するちょっとした問題があっても、泌尿器科の受診にはためらいを感じている、という方はいらっしゃいませんか?そのお悩み、治療することで、QOL(クオリティオブライフ)の向上につながります。専門医にお気軽にご相談ください。

排尿に関するお悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。

Q1.どのような疾患、症状の方が受診されますか

過活動膀胱、前立腺肥大症、膀胱炎が多いと思います。症状は頻尿が多く、尿の出にくさ、排尿時の痛みや残尿感を訴える方もおられます。他には尿路結石、検診での尿潜血陽性で受診される方が多いでしょうか。定期受診される方の中には、PSAといって前立腺がんを疑う数値の経過観察や、膀胱がん術後の方の経過観察も行っています。

Q2.どのような診察、検査をされますか?

初めて来られる方は基本的に問診、尿検査、超音波(エコー)検査をします。状況によっては血液検査、CT検査、膀胱鏡といって膀胱の中を直接内視鏡で観察する検査を行うこともあります。検査で悪性腫瘍を疑った場合や、手術が必要と判断した場合は大学病院などへ紹介させていただきます。

Q3.頻尿について教えてください

一番の原因は過活動膀胱と言って尿を貯められない、急激に我慢できないほどの尿意をもよおす(尿意切迫感)といった症状をもたらす疾患です。ほか、前立腺肥大症などの影響で残尿といって排尿後に膀胱内に残った尿が多いと膀胱の使える容量が小さくなるほか、尿が常にあるので尿意を感じやすくなります。また、多尿と言ってそもそも尿の量が多い場合もあります。意外と多いのが、昼間は全然頻尿といえないのに夜だけ頻尿の方です。夜だけ膀胱に尿が貯められないというのは睡眠などほかの原因があることが多いです。

Q4.頻尿にならないために出来ることは?(対策)

実は結構難しいです。基本的に水分をとるとその分尿として出てきますが、たくさん水分をとるのは体にはいいことです。そのため私は日中には水分をたくさんとってたくさんトイレに行き、夕方くらいから水分を控えることをお勧めしています。
あと、夜間だけ頻尿の方はよく眠れていないことが多いので、昼寝をやめたり、日中よく動いて疲れてぐっすり眠ってしまうことが意外と一番効果があったりします。

Q5.なぜ泌尿器科医になろうと思われたのですか?

もともとは手術をしたかったというのがあります。泌尿器科は手術のバリエーションが多く、一日がかりのロボット手術や移植などがある一方で、一人で行う尿路結石の手術や前立腺肥大症の手術など若手でもすぐにできるような手術もあり、魅力を感じました。