施設紹介

施設長あいさつ

超高齢化の波の中で介護医療院茶山のさとは、高齢者が、たとえ援助が必要な状態になっても、住み慣れた地域で、その人らしい生き方をできるように支援することを目標としています。
当施設の機能は大きく2つに分かれます。一つは住み慣れた地域で在宅生活を送る方々を支える機能。もう一つは身体の不自由さなどのために在宅生活を送ることが出来なくなった方々の生活を支える機能です。前者は通所リハビリテーションとショートステイ(短期入所)やミドルステイ(中期入所)などであり、後者は入所です。
上記の目標を達成するために当施設で力を入れていることが四つあります。

その一つは、介護の質の向上です。介護医療院は医療保険ではなく介護保険で運営されている施設ですので介護の質が求められるのは当然であり、介護は当施設の中心的役割を担っています。入所者一人ひとりに寄り添い、ご本人の人となりや病状の経過を把握して、安心して過ごしていただける支援をめざしていきます。

二つ目は、リハビリテーションです。通所も入所も当施設の規模としては多くのリハビリテーションスタッフ(理学療養士、作業療法士、言語聴覚士)が専門的なリハビリテーションを行なっています。通所では必要に応じて個別訓練を行い、入所では、全ての入所者にリハビリテーションを提供しています。しかし本当の意味でのリハビリテーションは、むしろ当院で過ごす日常生活にあります。ベッドから起きる、顔を洗う、トイレに行く、着替える、食堂に行き食事をするといった、日常不可欠な能力を保つことが大切であり、そのことを目標にリハスタッフ・介護士・看護師が一丸となって取り組んでいます。

三つ目は食事と栄養管理です。当院は小規模ながら自前の厨房を持ち、管理栄養士、調理師だけではなく、このような介護保険施設では数少ないNST(栄養サポートチーム)を中心として、通所・入所している方々の好みや個々の嚥下能力、栄養状態に合わせた美味しい食事をお届けしています。また、全ての方に口から食べる喜びを感じていただくために、胃瘻造設した方も嚥下能力の許す範囲内で安全に口から食事を摂るよう支援しています。

四つ目として力を入れているのは認知症への対応です。認知症とひとことで片付けてしまいがちですが、認知症は一つの症状にすぎません。実際には色々な病気によって起こる症状の寄せ集めで、原因となる疾患によって症状も経過も異なります。その上、その人の生い立ちや人となりなど、そもそも一人ひとり違うのですから、認知症への対応が個別で繊細なものであることは当然です。私たちはそれぞれ方々の個別性を重んじ、認知症への日常のケアとリハビリテーションなどの非薬物治療(起きて座って立って体を動かし、しっかり食事を摂り、他の入所者やスタッフと楽しく会話をして交流することこそ脳の働きを活性化して認知症の進行を予防します)を中心に取り組んで参ります。

 

また、看取りとターミナルケアは介護医療院に求められている役割の一つです。がん、認知症、それ以外の病(やまい)であれ、残された人生の最終段階を当施設で迎えたいというご希望の方にはできるだけそのご希望に沿いたいと考えています。
最後に当院での医療についてお話しいたします。医療に関しては介護医療院で行える医療には限界があり、日常的な医療管理に限られます。そのため当院で対応できない事態が生じた時、あるいは詳しい検査が必要な時には、他の医療機関へ受診や入院治療を受けていただくことになります。
以上の取り組みなどを通じて、施設スタッフの力量を向上させ、利用者の皆様が満足して心地よく過ごせるような施設を目指していきますので何卒よろしくお願い致します

施設長  磯野 理