「あなたとあなたの大切な人を孤立させないためのアンケート」
実施しました
2021年2月から4月末まで、2回目の緊急事態宣言の下「孤立させないためのアンケート」を健康友の会と一緒に実施しました。患者さんはじめ、友の会会員等1160名の方から回答をいただきました。アンケートの結果は、多くの高齢者のコロナ禍での不安や厳しい生活の実態が浮き彫りとなりました。 回答いただいた方の7割弱767名が70歳以上の高齢者であり、そのうち一人暮らしと回答した方が272名、全回答者のうち4人に1人が高齢者の一人暮らしです。
Qコロナ禍の生活で体調の変化はありますかの問いに対し、「足腰が弱くなった」392名(42%)、「体重増加」190名(21%)、「ストレス増加」191名(21%)、「不眠」97名(10%)、「食欲低下」32名(3%)など体調変化を訴えた方が多くおられました。
Qくらしの中での困りごとはありますかの問いの結果(表参照)からは、経済的にも厳しい実態があらわれており、コロナ禍で人と人との繋がりが分断されていることが大きな問題として表れています。また、病院にも不安でいけないと答えている方は1割をこえるなど医療不安も高まっています。
そんな中、Qコロナ禍で利用できる制度を活用したことがありますかの問いに対し、あると回答した方は79名(8%)にとどまり、生活や営業の支援に関する各種制度を知らせていく重要性が浮き彫りになりました。
これらのアンケート結果を受けて、①生活の現場で患者・利用者・会員さんの実情をよく知り寄り添う。②事業所や友の会が地域で孤立を生まないように、小学校区・中学校区単位の活動を重視し、顔が見える関係づくりをすすめる。③いのちの相談活動の日常化、定期的な相談会や無料低額診療、ソーシャルワーク機能の強化とアウトリーチを強める。④中断患者対策や気になる患者対応などに引き続き取り組む。⑤健康づくりや暮らしに役立つ情報を発信し、フレイル予防に取り組んでいければと考えています。
あすかい病院 まちづくりセンター
宍戸 直樹