病院主催の食糧支援プロジェクトあすかいプロジェクト
『あすかいプロジェクト』は、地域のなかで生活に困窮されている方を対象にした病院主催の食糧物資支援プロジェクトです。昨年の夏、ひとりの若手医師の呼びかけから始まりました。
当初は、コロナ禍のなか、ボランティア経験もほとんどないスタッフばかり、物資も何もない状況からの短期決戦でしたが、想像以上にたくさんの地域の方々や企業、職員からのご支援があり、約130名の方に食糧をお渡しできました。来場された方の切実な声を聴き、改めて定期的に開催する方向で実行委員会を立ち上げました。事前申し込み制度や作業の時短化など工夫しつつ、年3・4回の開催を目指しています。
院内で行うカンパ物販の商品や支援物資はできるかぎり地元の商店で仕入れるようにしています。知恩寺さんからお米をいただいたり、カンパ活動に協力いただいた雑貨屋さんは、「自分も何かしたいと思っていた」と、商品を安くで提供していただきました。来場者アンケートでは「これでしばらくお米を買わなくてよくなりました」「子どもにお菓子が買えないので助かる。続けてほしい」といった声が寄せられています。
あすかいプロジェクトは、この5月に第3回目を予定しています。医師やMSWに、その場で医療や生活の相談をしていただけることも病院で開催する強みです。活動を通して、困ったときに気軽に相談していただけるような関係づくりを目指すとともに、継続的な支援が必要な方には行政、医療福祉の支援やサービスに繋げていくことも重要だと思っています。
山本 さやか 看護師