京都民医連第二中央病院広報誌 2014年5月発行 vol.21
原作はアイルランドの作家によって書かれ、アイルランドやイギリスでベストセラーになったそうですが、そういったことを知らず、 何となくパッケージの画(鉄条網を挟んで向かい合う二人の少年)と「衝撃のラスト」という文句に惹かれてレンタルした映画です。
第二次世界大戦中のドイツを舞台にした物語です。
8歳の少年ブルーノは、ナチス将校である父親の栄転による重要な任務のため、一家でベルリンから郊外に引っ越すことになります。 友達もいなく、退屈な日々を過ごしていたブルーノは、立ち入りを禁止されている裏庭から森を抜け、「農場」と教えられている場所に辿り着きます。
鉄条網がめぐらされたフェンスで囲まれた「農場」では、縞模様のパジャマを着た人達が作業しており、その中に少年(シュムール)を見つけ、ブルーノはフェンス越しに声をかけます。
シュム ールも同じ8歳であることが分かり、すぐに仲良くなった二人は、鉄条網を挟んでボール遊びやゲームをして友情を育んでいきます。 シュムールがユダヤ人であることで、なぜ、フェンスの中から出られず、常に番号のついているパジャマのような服を着なければいけないのか、 ブルーノは疑問や漠然とした不安を感じながらも、友達ができた嬉しさで、毎日を過ごしていました。
やがて、ブルーノが再び引越しすることになり、別れなければならなくなった二人の少年は秘密の約束をします。 引越し当日、ブルーノは家族の目を盗んで「農場」に向かい、シュムールとの約束を果たすべく行動に出るのですが…。
その後はエンディングに向かって進んでいくのですが、純粋で無垢な少年の友情と悲劇的な結末が心に残った映画でした。