職員研修 ~ 京都米軍基地Ⅹバンドレーダーを視察して ~

今回、職員研修の一環で、初めて京丹後市の経ヶ岬にある米軍基地を訪れました。
米軍基地は、経ヶ岬の自然溢れる海が綺麗な土地に建設されており、マイクロ波を使用したミサイル防衛用早期警戒レーダーであるXバンドレーダーTPY-2が配備されていました。実際に間近で米軍基地を見てみると、基地はフェンスに覆われ、Xバンドレーダーがある場所は倉庫で見えないようにされており、その実体を確認することはできませんでした。
私たち見学者が基地に近寄ると、米軍らしき人物と銃を持った人物が近寄ってきて、こちらの行動を観察するとともに、見学者をカメラで撮影していました。見学中、言葉のやりとりはなかったものの、現場には緊迫した空気が流れており、銃で威嚇されているようにも感じました。ここが本当に、私が住んでいる同じ京都なのかと絶句しました。
基地の見学では、米軍基地建設を憂う宇川有志の会の永井友昭さんから、建設に至る経過や現在の状況などを説明して頂きました。私自身見学するまでは、ニュースや新聞などで知っている程度の知識でしたが、その地域に住んでいる人たちから実際の声を聞くことで、驚きと苛立ちが込み上げてきました。今尚続く騒音被害や、米軍による事件・事故、そしてそれらの情報が公開されないことなど、地域住民に対してだけでなく、京都市民、日本国民の生活が軽視されているようでした。
米軍の設備があるからと言って日本が守られる保障はどこにもなく、逆に平和が脅かされているように感じました。
日本のきれいな自然を守り、戦争のない平和な世の中を築いて、誰もが安全・安心に暮らしてくには、一人ひとりの行動が不可欠だと再認識しました。私自身も、その行動に貢献できることはないか常に考え、行動していきたいと思います。

中原 悠介
京都民医連あすかい病院 北2病棟 介護福祉士