京都民医連第二中央病院広報誌 2016年8月発行 vol.25

シリーズおススメの一冊

今回、書籍・DVDコーナーの原稿依頼を頂き、二つ返事で引き受けたものの、パソコン画面を前にハタと困ってしまいました。実は私は大の漫画好きで、今回も漫画の紹介でも♪と軽く考えていました。しかし、過去の大文字をみてみると誰一人として漫画を紹介している担当者はいません。う~ん、どうしよう…。いやしかし!今や漫画は日本が誇る文化であり、ドラえもん、ポケモン、NARUTO、ONE PIECEが世界共通語となっている昨今、そろそろこの大文字に漫画が登場しても悪くはないのでは、と考え直しました(ちなみに、ネット情報では、最近では私の知らない色々な漫画が人気を博しているようです。ただ、ひと昔前、私がヨーロッパや中南米を訪れた際に出会った子ども達には、やはりポケモン、ドラえもんが人気だった気がします)。と言う訳で、何冊かご紹介したいと思います。

まずは、やはり医療系ということで、大御所は手塚治虫の『ブラックジャック』。中学や高校時代にも読みましたが、今読みかえしても奥が深い。さすが手塚治虫先生。ここで私が語るまでもないでしょう。次に『コウノドリ』。ドラマにもなりましたが、産婦人科での現実に胸打たれます。もう一つ、同じ産婦人科領域からお薦めなのが、『透明なゆりかご』。こちらもまた、医療現場の現実によく即しているなぁと感心します。それゆえに泣かせます。反響も大きかったようで、皆様も何か感じ取られるのではないでしょうか。

さて、趣向を変えて、医療とは全く関係のない漫画もご紹介します。私の漫画人生の始まりとも言える『三丁目の夕日 夕焼けの詩』。これは『ALWAYS三丁目の夕日』として映画化されているので、ご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。昭和30年代を舞台にした様々なショートストーリが繰り広げられます。その頃を体験した方であれば懐かしさでいっぱいになるかもしれません。もちろん、そうでない方にとっても、ほのぼのと心温まり、時にほろりとさせる読後感を気に入っていただけるのではないかと期待しています。

漫画なんて!と思わずに、一度騙されたと思って、手に取ってみてください。