京都民医連第二中央病院広報誌 2013年11月発行 vol.20

編集後記

この夏、真空管アンプ(エレキギター用)にハマった。真空管アンプの音は「野性的」で荒々しく真に「男の道具」と言える。トランジスタアンプより間違いなく音が良いのだ。「ハマった」と言うより「ゾッコン」で「真空管アンプじゃなけりゃアンプじゃない」と言うまでに到った。頭の中は「ソノコト」ばかりで他の事は何も書けん。御免。以前は流行りのデジタルアンプを使っていた。世界中の有名な「最高級真空管アンプの音」がボタン1つで呼び出せる凄い奴。仮に「全ての音」を本物で揃えると購入費用は「数百万円」にもなる。それをデジタルアンプ1台(重さ10㎏)で賄える。先端技術の粋である。さらに出音を様々に加工できる。親父のジャズ、息子のヘビメタ、お嬢の韓流ポップスまで柔軟に対応、音量も近所に迷惑をかけぬ家庭の小音量からコンサートホールで使える大音量まで適度に調整可能。そんな「扱い易く低価格」「小型で高性能」な優れものだったのだが…。「真空管の音」に惚れ込んだ翌週にはデジタル及びトランジスタ系アンプは全て売りに出し真空管アンプの購入資金となった。デカイし重いし、家族からは大顰蹙だが…震動にも温度・湿度の変化にも弱く「車に積みっぱなし」にはしたくない。1台は寝室の枕元に置き、1台は長女の部屋、冬物コートの隙間に隠した。デジタル時代、便利になったが男の居場所はない。それはそれで良いと想う。でもたまにはバーンと暴れたい…。