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いのち守るー平和を守るー

良い医療・介護にとって平和は不可欠。平和を守ることは「いのちを守る」こと。戦後70年という節目を迎えた今、各職場で「いのちを守る」ことにこだわる職員が、「平和」について考えました。

【座談会】 – いのちと人権を守るため、平和を守る

座談会

[第二中央病院]
冨山 希生さん
(事務)

[第二中央病院]
渡辺 郁さん
(ソーシャル
ワーカー)

[茶山のさと]
斉藤 美奈子さん
(介護福祉士)

[洛北診療所]
藤井 聡子さん
(事務)

[東山診療所]
武谷 夏実さん
(事務)

[第二中央病院]
府金 結太さん
(看護師)

上西
斎藤さんは、平和塾で韓国のグリーン病院やナヌムの家を訪問されましたよね。
斉藤
私は日本が韓国に対して加害をした歴史があることを平和塾で学ぶまで知りませんでした。でもその事実を知った途端に、韓国の方が日本人を恨んでいるのじゃないかって、行く前は恐ろしい思いをしていました。けれど行ったら、皆さんが歓迎ムードで「昔はそういうことがあったかもしれないけど、今の人たちはそういうことを知っているけども、悪くは思っていないし、国同士ではなくて、人と人で見ているから大丈夫ですよ」という言葉を掛けてもらってすごく安心したのが印象的でした。
上西
渡辺さんも韓国フィールドワークに行かれていますが、普段の仕事と平和を学ぶことと、何かつながりがあるのでしょうか?
渡辺
医療や福祉の現場で働いていると何か痛みを持って来られる人たちと関わることが多くて、私はソーシャルワーカーとして働いているので、その痛みがどんな側面からあるのかって、すごくいろんな視点で見ているというのが職種上あると思っています。一人ずつの痛みを知って、それに対して何ができるのかと考えた時に、想像力を使う仕事なんですね。その想像力は何か考えた時に、「この人にとっての痛みって何だろう」って思える感性がすごく大事だと思っています。韓国に行ったときにハルモニたちがつたない日本語で「よく来てくれたね」って言葉をかけてくれて嬉しい反面、それって日本が侵略しているときに強制した言葉ですよね。だからそこにすごくまた「痛み」を感じて…。でもハルモニたちは手を握って「私たちの姿を日本に伝えてほしい」ということをすごく言ってきてくれました。そのときに、当時を知らなくても、今を生きる私たちが自分たちの言葉で伝えていくことがすごく大事だなと思ったのです。平和塾に行って、まず知ることから始めることがすごく大事。知らないと想像もできないし、やっぱり痛みを感じることもできないなというふうに思いました。
冨山
だいたいみんな平和塾には「行けと言われたので来ました」みたいな感じでスタートする人が多いと思います。その中で、学習やフィールドワークを通じて、「そうやったんか、こんなに身近に戦争が残っていたのか」というところから衝撃を受けて、卒業をする時には「戦争だけが平和問題じゃないんや」「暴力も平和ではない」「いろんな問題がある」ということに気が付いて。そして知るだけではなくて、やっぱり「誰かに言わな」「こんな大事なことを伝えな…」というふうになっていくと思うのですよね。
上西
武谷さんは夏休みを利用して沖縄、高江のヘリパッド建設反対の座り込みに行かれましたよね。
武谷
沖縄へは個人で行きましたけど、私としては民医連の運動を通じて高江のことを知ったので、京都民医連から来たということをまず伝えて。人間と人間の闘いで、県民同士のぶつかり合いもあったり、本当にやめてほしいなというふうな思いで参加したんですけどね。高江のバス停を降りた時になんか涙が出た感じがしました。すごい大自然の中に長いフェンスの基地があって、米兵が出てきてもおかしくない場所のすぐ近くには民家がもうあるのですね。日常生活の中に本当に基地と隣り合わせというのを目の当たりにしました。
上西
藤井さんも辺野古支援に行かれたんですよね。
藤井
民医連に入った時には、民医連綱領に「戦争政策に反対する」と書いてあって、でも、自分自身が命を脅かされた経験はないので、平和活動ってことにピンとこなかったところがありましたが、辺野古に出会って辺野古で体を張って海を守るという闘いを見た時に、平和というのは体を張って守らなくてはいけないというか、ほうっておいたら脅かされるものだというのを見たのがやっぱり大きかったかなと思いますね。
武谷
っぱり運動を独りよがりにしてはいけなくて、「自分はここに行ったよ。座り込みをしてきたよ」とか、「反対運動をしてきた」で終わらせてはやっぱりいけないと思う。運動は作ったり継承しないと意味がないものであって、歴史を学んで次につなげる私たちにできることをやっぱり考えないといけないと思います。
府金
今、まさに戦争に向かっているんじゃないですか。一方で、介護報酬を下げるとか、それこそ舞鶴に行った時にイージス艦が1隻何百億とか、そういう話はやっぱりつながっているんですよね。でも、同期や、友だちに、歴史や戦争の話題をすることはほとんどなくて、でも、自分の中ではとても大事なことなんですね。平和塾に参加して、そのことを病院を超えて話し合えたのがすごく自分の中では良かったなって思っています。今でも飲みに行ったりしたときに、楽しい普通の飲み友達でもありつつ、「最近、安倍さんはどうなん?」とか、そういう話もできるし、新しい環境を作るきっかけにもなったかなと思っています。
上西
民医連が「平和を学ぶ」ことの受け止め方もそれぞれあるなというのも分かりましたし、学ぶことを通じて得られるつながりも大事なんだなぁというのを改めて感じた次第です。今日はありがとうございました。

参加者全員:ありがとうございました。